【綺麗事ナシ】初めての有機野菜を3倍楽しむ!メリット・デメリットを徹底解説

有機野菜って何となく身体に良さそうみたいなイメージはあるけど実際はどうなんだろう?

有機野菜のメリット、デメリットが知りたい。ちゃんとエビデンスや具体例があると安心できるんけどな…

「安全・安心の有機野菜!」「有機野菜は農薬不使用で安全!」とかって聞くけど本当なのか?ただのセールストークにも感じる…

こんな悩みを抱えていませんか?

ユウイチロウ

有機野菜、オーガニック食品なんて言葉をよく聞きますよね。
何となく良さそうな気もしますが、本当にそうなのか僕も気になっていました。
今回は、農学部卒で食品メーカー歴9年の僕が有機野菜について解説します。

✔本記事の内容

  • 有機野菜とは
  • 有機野菜のメリット
  • 有機野菜のデメリット

✔参考文献

今回は2冊の参考文献をベースに、農学系で修士卒の僕が徹底解説していきます。

なるべく事実や根拠をベースに紹介していきますね。

それではぜひ最後までお読みください。

目次

有機野菜とは

有機野菜とは有機農業で作られた野菜を言いますが、有機農業には様々な誤解があります。参考文献をベースにその誤解を検証しながら解説していきますね。

一般的に、有機農業に関する法律には以下のような特徴が記載されています。

  • 化学肥料や農薬をなるべく使用しない
  • 遺伝子組み換え技術は使用しない
  • 環境への負荷をできる限り軽減する

有機農業とは何か

参考文献では、有機農業を「生き物の仕組みを生かす農業」と定義されています。特に微生物の力を生かすことを重視しているようですね。

生態系と言われるように、生物は単独では生きられないのは事実です。動物と植物、植物同士、植物と土の中の微生物はそれぞれ互いに影響しあい共生しています。

その中で有機農業は、ただの手段の過ぎないというのが「キレイゴト抜きの農業論」の著者、久松さんの主張でした。

なので、有機農業や無農薬、植物工場などなど色々な農業する仕組みや方法がありますが、全て手段に過ぎず、有機でなくても安全で美味しい野菜は作れるということです。

とはいえ、この本で理解が難しいのは久松さんご自身は有機農業を採用しています。単純な安全や美味しさ、環境に良いなどのイメージではなく、あくまで手段として有機農業で有機野菜を作っているんですね。

有機農業3つの神話

「安心・安全な無農薬野菜」「美味しくて環境にやさしい有機野菜」「おそろしい残留農薬の実態!」

ネットで有機野菜を調べるとこうした宣伝文句を見かけてことはないでしょうか。「なんとなくよく分からないけど、有機だから安全で身体にも良さそう。農法としてもエコなのかな。」そんな感じでしょうか。

しかし、「キレイゴト抜きの農業論」の著者、久松さんはそのイメージは間違っていると説明しています。久松さんは脱サラして久松農園を設立、実際に有機農業を実践しながらもこの神話を一つ一つ丁寧に解説されていました。

神話1 有機だから安全

これは「有機だから」という修飾が間違っています。有機農産物が危険ではなく、もちろん安全ですがどの程度安全かといえば、適正に農薬を使った普通の農産物と同程度に安全です。

僕も正直、「有機だから」の意味がよく分かりませんでした。有機がなぜ安全なのか説明できる人はほとんどいないのではないでしょうか。

「有機」という言葉は、もともと漢書の「天地有機(天地に機あり)」から付けられたと言われています。「機」とは英語でメカニズム、システム、日本語ではからくり、装置という意味です。

つまり、からくりや仕組みを理解した農業ということで、決して安全という意味につながらないんですね。

また、有機的とは辞書を引くと、「有機体のように、多くの部分が緊密に連関をもちながら全体を形作っているさま」とあり、安全とは全く関係ないですね。因果関係は成り立ってないと言えます。

神話2 有機だから美味しい

これも間違いで有機だから必ず美味しいとは限りません。言い換えると、有機栽培であることは美味しいことの十分条件ではないんですね。

久松さん曰く、野菜の味を決めるのは栽培時期(旬)、品種、鮮度と言っており、僕もこれは賛成でした。

僕も食品メーカーで9年ほど、美味しさを作る仕事をしていますが、有機原料を使っているから美味しくなるとは思ったことは1度もありません。美味しさはバランスであり、鮮度であり、科学的には水分なども影響すると考えられています。

なので、有機だから美味しいは事実ではないですね。

神話3 有機だから環境にいい

これも一概に「イエス」といえず、ケースバイケースでしょう。

そもそも「環境にいい」の定義ってかなりあやふやですよね。完全にイメージだけで有機野菜をただ売りたい!だけの人が使っているイメージです。

参考文献では稲作における様々な除草技術と農法別のCO2排出量のデータを例に解説されていました。

出典:新潮新書「キレイゴトぬきの農業論」より抜粋※「シリーズ21世紀の農学 地球温暖化問題への農学の挑戦」(日本農学会編)

イネは虫や病気にはそれほどやられないので、一番の問題は初期の雑草です。ほとんどの農業者は雑草対策として除草剤を使用しています。

雑草はイネの生育の邪魔、例えば、土の養分などを使ってしまうんですね。

米作りで「農薬を減らす」→「除草剤を減らす」ことになりますが、様々な農法が検討されています。

実用化されている技術の一つに紙マルチ栽培という、最初に田んぼを紙で覆ってから苗を植えていくものです。

紙で光が通らないので、イネとイネの間に草が生えないし、紙なので水に溶けてなくなってしまうという便利な技術です。除草剤をゼロにできるので環境にやさしそうですね。

関連記事にもあるように、製紙メーカーでも量産化されています。

ところが、このデータでは紙マルチ栽培は突出して二酸化炭素の排出量が高いことを示しています。

理由は、紙の製造工程で大量の二酸化炭素を出すためです。いくら田んぼで「環境にいい」と言っても、その分のツケをよそに回しているのでは、この方法そのものが「環境にいい」とは言えないのではないでしょうか。

環境問題は複雑で、例えば、日本や欧米などで二酸化炭素の排出を削減できたとしても、世界の企業は中国に工場をたくさん作り、今までどおり生産活動している。なんて指摘もあります。

環境問題は全員がやらないと効果がないのが本質ですね。なので一部だけ都合の良い部分を切り取って伝えるのは結構ナンセンスだったりします。

有機食品の検査認定制度もある

有機食品には農水省による認定制度があります。

引用元:農水省ホームページ 有機食品の検査認証制度より

関連記事を載せていますが、有機JASマークという、太陽と雲、植物をイメージしたマークです。農薬や化学肥料などに頼らないで、自然界の力で生産された食品等を表しており、農産物、加工食品、畜産物及び飼料に貼付されています。

この「有機JASマーク」がない農産物と農産物加工食品に「有機」や「オーガニック」等の名称や紛らわしい表示を付することは法律で禁止されています。関連記事によると、2020年7月16日から畜産食品にもマークが必須になったとのこす。

このマークの注意点は、あくまで有機JAS規格に適合していることを証明しているだけということです。有機JAS規格は、無農薬栽培を定めた規格ではなく、緊急やむを得ない場合に限られた種類の農薬の使用が可能なんですね。

個人的見解としては、少し難ありのマークかなと思ったりします。わかりにくいし、そもそも認証制度は審査にお金と時間が結構かかるようで資本がないと結構難しいですね…

まずは、有機=無農薬ではないことは消費者側もしっかり勉強する必要がありますね。

有機野菜のメリット3つ

【有機野菜のメリット①】選別された健康な野菜を食べられる

久松さんは有機野菜の特有の特徴として、「命の選別システム」を挙げています。

例えば、同じ畑のブロッコリーでもある株は虫や病気でボロボロなのに、隣の株はピンピンしていることがよくあるようです。

引用元:キレイゴトぬきの農業論

これは虫に食われるほど美味しいことを伝えたいのではなく、左のブロッコリーは生まれつき弱い個体だった、この場所の土の性質が悪くて上手に育たなかったなどなど色々可能性が考えられます。

農薬を使っていたら、弱い個体なのになんとかブロッコリーになって出荷されて可能性もあります。農薬をあんまり使わないことで野菜たちをふるいにかけ、健康でない野菜とそうでない野菜を区別し。健康でない野菜が生き残ってしまうことを防げるんですね。

【有機野菜のメリット②】美味しい野菜が食べられる

有機農業者の中には、美味しさの3要素「旬の時期の生産」、「栽培方法にあった品種の吟味」、「収穫直後の発送体制」という要素を重視している人が少なくありません。

自ずと野菜の美味しさの3要素が満たされるので、結果的に美味しいものが増えるという考え方です。

あくまで有機栽培だから美味しいとは限らないのですが、有機農業者は美味しさの3要素を重視しているので結果として美味しいものが多いんですね。

【有機野菜のメリット③】農薬のリスクが少ない

有機野菜は農薬ゼロの保証はないですが、使用する農薬が制限されていることもありリスクは少ないといえます。

関連記事の有機農産物の日本農林規格に書かれている別表2しか使用することができません。

そういう観点では事前に使用可能な農薬がポジティブリスト性で制限されているので安心できるといえるでしょう。

ポジティブリストとは

原則として禁止されている中で、例外として許されるものを列挙した表。特に、輸入制限が原則のときに、例外として輸入自由の品目を列記したもの。輸入自由品目表。

〇〇の農薬しか使っちゃだめですよって決まってるのと、〇〇以外は使っていいですよの2つがありますが、前者の方が〇〇しか使えないので厳しく管理されていると言えるんですね。

有機野菜のデメリット3つ

【有機野菜のデメリット①】慣れるまでには美味しいと感じない

有機野菜はより農薬が制限され、選別された野菜なのでスーパーで売っている野菜よりも野菜の風味が強く感じることがあります。

なので、食べ慣れていないので美味しいと感じることが少ないかもしれません。

美味しさは主観なので、普段からスーパーでしか野菜を買ったことがないよって人は最初は美味しくないと感じることもあります。

有機野菜を初めて食べる人は、食べやすい野菜や生食ではなく似たり、焼いたりなど少し調理して食べると食べやすいかもしれませんね。

【有機野菜のデメリット②】コストがかかる

有機野菜はスーパーでも高値で売られたり、通販でもそれなりの値段がします。

有機野菜は農薬も制限されたり、最初の立ち上げや認証も含めて作るのにお金がかかっているのでどうしても高く感じるんですね。

とはいえ、今後は色々な技術革新でコストが安くなることも考えられます。

例えば、世界の有機食品の市場規模は年々増加しており、お金が集まっています。お金が集まると様々なイノベーションが起こりやすいので、低コストで提供されることも増えてくるでしょう。

引用元:農林中金総合研究所 農林金融2019年7月号より

【有機野菜のデメリット③】スーパーではあまり見かけない

有機野菜はスーパーであまり売っていません。

なので気になってすぐどこかで買うっていうのも難しいですね。成城石井など一部の高級スーパーか大型のイオンなどは置いているかもですが、結構少なかったりします。

一応、東京だとこだわりスーパーが多いので変えるところもあるようです。

»東京で有機野菜が手に入るスーパー17選

とはいえ、有機野菜を手軽に買うには通販など宅配サービスが便利ですよね。

ということで、僕は有機野菜で有名なオイシックスのおためしセットを注文したことがあるので、気になる方はぜひご覧ください。おためしセットはかなりお得で、正直知らないと損するレベルでした。

有機野菜のまとめ

いかがでしたか?

有機野菜は安全・安心、無農薬、美味しいなどイメージが先行しがちですが、それは有機だからと言う訳ではないことが分かりました。

結果として、美味しかったり、法律上で使える農薬が制限されているなど事実ベースで理解することができた気がしています。

有機野菜は科学的根拠に基づく判断というより、主義や主張である面も分かりました。

自然・天然だからといって絶対安心って言うわけではなく、例えば、天然のジャガイモの芽には毒があり、知らずに食べると最悪の場合は死に至ります。

なので、天然だから絶対安心ではなく、食の正しい知識のブラッシュアップが大切です。

時代は急速に変化しているのは事実なので、情報を整理しつつ、先入観にとらわれることなく食を楽しんでいきたいですね。

今回は以上となります。

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